皮膚の一部が虫刺されのように赤く盛り上がり、しばらくすると消えるのが特徴です。多くは痒みを伴います。
①急性蕁麻疹:発症して1ヶ月以内のもの。細菌、ウイルス感染などが原因となっていることが多い。
②慢性蕁麻疹:発症して1ヶ月以上経過したもの。原因が特定できないことが多い。
①特発性(約72%):原因不明のじんましん。
②物理性じんましん(約10%):機械的擦過や圧迫、寒冷、温熱、日光、振動などといった物理的刺激によりおこる。
③コリン性じんましん(約7%):入浴や運動などで汗をかくと現れる蕁麻疹。小児から若い成人に多い。
④アレルギー性じんましん(約5%):食べ物や薬剤、昆虫に含まれる特定物質に反応して起こる。アレルゲンに結合するIgEという血清成分が関与する。
⑤非アレルギー性(約1%):アスピリンなどの非ステロイド系消炎鎮痛剤、造影剤などにより起こる蕁麻疹で、IgEが関与しない。
⑥血管性浮腫(約4%):唇やまぶたなどが突然腫れあがり、2~3日かかって消える。痒みを伴わない。まれに遺伝性。
⑦その他:全身的な病気の部分症状として現れるものや、特定の食品(小麦やエビ)と運動が組み合わさったときに現れるものなどもあります。
できるだけ原因・悪化因子を探し、それらを取り除く、または避けることが大切です。
必要に応じて血液検査で原因を調べます。
治療には主に抗ヒスタミン薬を使用します。症状がなくなっても、しばらくお薬を飲み続けることが大切です。慢性に経過する蕁麻疹の多くは、長期にわたり薬を飲み続ける必要がありますが、長期連用による影響はほとんどありません。まずは自分に合った薬を見つけることが大切です。
症状をうまくコントロールしていくと、ほとんどの場合は少しずつ薬の量を減らすことができ、やがては中止できるようになります。あせらず、気長に治療しましょう。
なお、塗り薬は多少痒みを軽減する程度で、あまり大きな効果は期待できません。