アトピー性皮膚炎とは、痒みを伴い慢性的に経過する皮膚炎です。
1歳頃までの乳児期で2ヶ月以上、その他では6ヶ月以上を慢性といいます。また、多くはアトピー素因をもちます。
①アレルギー反応を起こしやすい:気管支喘息、アレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー性皮膚炎のいずれかの家族歴・既往歴がある。
②もともと皮膚バリアー機能が弱い
アトピー性皮膚炎の治療
治療において大切なことは、皮膚科専門医の診察を定期的に受けることです。
子供の皮膚は薄くて未熟なので、外用薬による予期せぬ副作用が生じやすいためです。
また、子供は水いぼなどのウイルス性イボやとびひなどの皮膚病を併発することも多く、この場合は外用薬を変更しなければなりません。
皮膚を良い状態にコントロールすることでアトピー性皮膚炎の重症化を防ぎましょう。
自宅での治療では、①外用療法、②スキンケア、③悪化因子の対策が大切です。
①外用療法
②スキンケア
もともと皮膚バリアー機能が低下していますので、保湿剤を中心としたスキンケアが大切です。発疹のない部位や発疹が治った後に、保湿剤を十分に塗ることで皮膚の乾燥や悪化因子の侵入を防ぎ、皮膚を正常に保つことができます。また、入浴時は無添加の固形石鹸を泡立てて、手で洗うようにしてください。
③悪化原因の検索と対策
乳幼児では食物アレルギーが悪化原因である場合があります。
食物アレルギーは、血液検査、プリックテスト、食物の負荷試験などで判定します。3歳を過ぎると腸管が発達するため、約9割の食物アレルギーは自然になくなるといわれています。
また悪化因子の中には、環境抗原(ダニ、ホコリ、花粉、ペットの毛など)、皮膚への刺激(衣類・汗・髪・化粧品・シャンプーなどの接触や摩擦など)、ストレス、真菌(カビ゙)や細菌などが含まれます。
汗は放置すると痒みを引き起こしますので、早めに洗い流すことが大切です。
これらの悪化原因を見つけ出し、対策していくことが重要です。
日常生活の注意点